地域イノベーションのおこし型~空港という観光拠点~
- Kita no Michi 北海道 ドローン撮影
- 2024年7月15日
- 読了時間: 9分
■キーワードは、「立国」するということ! 世の中に問われている「立国」という言葉! これには、いくつかの種類がある。
※多くの国が観光局等を設置、観光資源の整備、観光業の規制、特に外国人観光客の誘致に努めている。 ※交通改革により、地球を単位として、産業が設立している。 交通イノベーションの実現による副産物が観光産業を生み出しているのかもしれませんね。 ※道内であれば「起点」となるのは、「空港」になりますよね。
②科学技術創造立国
[補説]天然資源に乏しい日本が将来にわたって先進国の一員として人類社会の持続的発展に貢献し、豊かな生活を実現するためには、科学技術の振興が最重要政策課題の一つであるとして、平成7年(1995)に科学技術基本法が制定され、同法に基づいて科学技術基本計画が策定されている。
その他にも書籍等では、「デジタル立国」・「農業立国」・「芸術立国」・「文化立国」・「コンテンツ立国」など多岐にわたる立国という考え方がある! ▶観光立国「北海道」を実現するための地域イノベーション ■北海道には14の公共用飛行場があり、国管理空港が4空港(新千歳、函館、釧路、稚内)、特定地方管理空港が2空港(旭川、帯広)、地方管理空港が6空港(奥尻、中標津、女満別、紋別、利尻、礼文)、共用空港が2空港(千歳飛行場、札幌飛行場(丘珠))あります。

▶新千歳空港は、2本の3,000m滑走路により年間13万回の離発着が行われ、年間乗降客数は東京国際空港に次ぐ全国2位の1,523万人(令和4年)であり、国内航空路線の基幹空港として、また北海道における国際航空の拠点として利用されています。近年、中国、韓国、台湾を中心とするアジア圏観光客を中心に、北海道観光の人気が高まり国際線の利用者が大幅に増加したことから、国際線旅客数は令和元年には387万人と過去最高を記録しました。こうした需要の高まりに合わせ、新たに国際線専用ターミナル等を拡張整備し、国際線利用者の急速な増加に伴う施設の混雑の解消を目的とした「新千歳空港国際線ターミナル地域再編事業」として令和2年3月に全面供用しました。その後の新型コロナウイルス感染症の影響拡大で特に国際線の利用は急激に落ち込みましたが、現在はコロナ禍の影響も薄れ、急速に需要回復してきています。 ※新千歳空港は、千歳・苫小牧両市の境に位置し、背後には北海道における経済文化の中心地であり、人口約196万人(北海道全人口の約4割)を抱える政令指定都市・札幌市があります。空港周辺は支笏洞爺国立公園やラムサール条約に登録されているウトナイ湖などが広がる自然環境豊かな地域であるとともに、空港と道内各地を結ぶ高速道路や鉄道などのアクセスも充実し、道内観光の拠点となっています。 さらに、千歳市周辺から国際拠点港湾苫小牧港を有する苫小牧市にかけては、北海道を代表とする産業集積拠点であり、空港近傍で新たに次世代半導体工場の建設が開始されるなど、新千歳空港は旅客のみならず、物流においても活用が期待されます。
▶ 函館市は、安政6年(1856年)に横浜、長崎とともに我が国最初の外国貿易港として開港した函館港を有しており、以来、東洋と西洋の文化が混在する独特の文化を形成し発展してきました。函館市とその周辺は、函館山からの美しい夜景、教会や修道院を始めとする数多くの歴史的建造物、大小の湖沼がある大沼国定公園など、毎年多くの観光客が訪れる北海道でも有数の観光地となっています。平成27年3月26日には北海道新幹線新青森~新函館北斗が開業し、函館港からの本州航路と合わせ、道南圏の陸、海、空の交通機能がそろったことになります。その中で函館空港は、道外の主要都市や札幌、奥尻と直接結ばれる交通拠点としての重要な役割を担っています。 ※函館空港は北海道南部の政治、経済、文化の中心地であるとともに、観光資源にも恵まれた函館市の市内中心部から約9kmの海岸沿いに位置しています。昭和36年の開港以来輸送実績は増加し、新千歳空港に次ぐ北海道内第2位の輸送量であり道南の空の玄関となっています。平成11年3月には冬季の大型機の安定運航のために延長された3,000m滑走路が供用、平成17年6月には観光客等の増加に対応するためのターミナル地域の拡張整備のほか、バリアフリーやユニバーサルデザインに配慮した多機能トイレ等が整備され、現在のターミナルビルが供用されました。令和2年度からは新型コロナウイルス感染症の影響拡大により空港利用者は急激に落ち込みましたが、コロナ禍前の年間乗降客数180万人(令和元年)に対し、令和4年には125万人まで回復しています。 ▶函館空港公式Webサイト | HAKODATE AIRPORT
▶釧路空港は北海道東部の経済、産業、物流の中心地である釧路市と白糠町にまたがっており、釧路市中心部から北西に約20km、海から5kmの丘陵上に位置しています。昭和36年の開港以来、北海道東部の拠点空港として、重要な役割を担ってきました。この間、釧路独特の気象条件である夏場の濃霧による就航率低下が長年の課題でしたが、平成7年10月には高性能な計器着陸装置(※)ILS(CAT-Ⅲa)、平成18年4月にはILS(CAT-Ⅲb)が供用されたことで、就航率と定時性が向上しました。さらに平成12年11月には、航空機の大型化に対応するため滑走路が2,500mに延長されました。令和2年度からは新型コロナウイルス感染症の影響拡大により空港利用者は急激に落ち込みましたが、コロナ禍前の年間乗降客数87万人(令和元年)に対し、令和4年には63万人まで回復しています。 ※霧の街として有名な釧路市の周辺には釧路湿原国立公園、阿寒国立公園、さらには世界自然遺産の知床を擁している観光地であると共に、周辺地域では酪農業が盛んです。また、日本有数の水揚量のある水産基地でもあることから、釧路空港から新鮮な水産品が羽田空港等を経由して本州各地へ輸送されています。さらに、豊かな林産資源と水が育てた製紙業は、釧路市を代表する産業として、地域の発展を支えてきました。一方、ラムサール条約に指定されている釧路湿原には、国の特別天然記念物であるタンチョウをはじめとした貴重な動植物が生息しており、世界的にも湿原の自然を保護する重要性が認められている地域です。平成18年には釧路空港の愛称を「たんちょう釧路空港」とし、釧路の自然をアピールするとともに、利用者により深い思い出を作ってもらうために、空港ターミナルビル前にタンチョウやシマフクロウ等の動物モニュメントが設置されています。 ▶たんちょう釧路空港 (kushiro-airport.co.jp)
▶稚内空港は日本最北の拠点空港として、稚内市の中心部から約12kmの海岸沿いに位置しています。昭和35年に北海道最初の第2種空港として開港以来最北の地と道央圏を結ぶ路線として宗谷地域にとって重要な役割を果たしてきました。航空需要の増加により昭和62年には待望の東京路線が開設され、観光客の増加や新鮮な海産物等の輸送など地域経済の発展に貢献しています。しかし、冬期には悪天候時の横風などが原因で欠航や他空港への代替着陸が相次ぎ、就航率が大きく落ち込んでいました。その対策として、滑走路延長整備を行い平成21年11月に2,200m滑走路の供用を開始しました。この事業によって、欠航便の減少による利便性が向上しています。令和2年度からは新型コロナウイルス感染症の影響拡大により空港利用者は急激に落ち込みましたが、コロナ禍前の年間乗降客数20万人(令和元年)に対し、令和4年には15万人まで回復しています。 ※日本の最北にある稚内市は、観光、酪農と漁業の街です。稚内市周辺の利尻・礼文・サロベツ国立公園には、北の海にそびえる利尻島、珍しい植物が咲き乱れる礼文島、広大なサロベツ原野などがあり、北の自然を満喫するために多くの観光客が訪れています。稚内空港に近接するメグマ沼周辺も、貴重な動植物が生息する湿原であり、空港建設においてもその保護に努めながら工事を進めてきました。その結果、現在は空港公園として自然と触れ合える場となっています。また、稚内市は戦前、樺太と航路が結ばれていた地であり、当時の歴史を物語る稚内港の北防波堤ドームは、貴重な歴史的建造物として復元されており、北方圏交流の拠点を目指す稚内市のシンボルとなっています。さらに、稚内港では、平成19年11月に中央埠頭の国際・国内フェリーターミナル、北防波堤ドーム、しおさいプロムナード、北ふ頭緑地や平成19年4月第1副港地区にオープンした副港市場で構成される、みなとオアシス「わっかない」に登録され、訪れる市民や観光客に、様々なサービスや施設のイベント情報などを提供する情報発信基地となっています。また、稚内市では地域特性を活かした次世代エネルギーとして、97基・発電規模約190メガワット級の風力発電や発電パネル約28,500枚、設備容量5メガワット級の太陽光発電などが稼働しています。
<北海道エアポート株式会社> 道内の7つの空港を運営している会社。
※国管理空港(新千歳、稚内、釧路、函館)、特定地方管理空港(旭川、帯広)、地方管理空港(女満別)
・会社ロゴは無限の可能性を持つ北の空や北海道の雪や氷をイメージした「ノースブルー」を基調色とし、「Hokkaido Airports」の右上にあしらわれた七光星(七稜星)は北海道のシンボルと7つの空港を示し「7つの空港と地域の可能性を結ぶことで北海道全体を輝かせていきたい」という思いが込められている
▶注目している自治体のうち、函館、釧路、稚内には、空港がある。いずれにも地域イノベーションを起こす下地がそろっている。 <函館市>
函館には、地域イノベーションを起こす下地・土台がいくつかそろっている。一つは、江戸時代から「松前の春は江戸にもない」と言われるほど、松前、江差とともに「松前三港」として栄えている函館という特性を活かしたものであり、そちらは既に「水産海洋立国」としての計画が動き出している。
・2003年(平成15年)に「函館国際水産・海洋都市構想」を策定、「マリン・フロンティア科学技術研究特区」として構造改革特別区域に認定されるなど、産学官の連携強化による新たな都市形成されている。 ▶HOME | 函館国際水産・海洋都市推進機構 (marine-hakodate.jp)
・観光立国としても、毎年500万人以上の観光客が訪れる観光都市となっており、市町村の魅力度ランキング調査では2019年までに6回全国で1位となる等、常に上位にランクインする都市になっている。フランスのタイヤメーカー、ミシュランが発行する旅行ガイド『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』では一つ星以上の星が付いている観光地が函館市内に20以上あり、観光立国として十二分にもその下地があり、さらには、函館市の観光情報サイト「はこぶら」のサイト構築を公立はこだて未来大学が運営している。 ▶はこぶら - 函館市公式観光サイト (hakobura.jp) ▶公立はこだて未来大学 -Future University Hakodate- (fun.ac.jp)
※下宿環境を整え、IoT研究の下地を整えるビジネスを模索!
<釧路市>
釧路市には、恵まれた自然資源があり、漁港としても有名である。 国際連合の機関である、釧路国際ウェットランドセンター(KIWC)事務局があり、国際会議の誘致にも積極的であり、さらには、自然エネルギー分野でも、釧路市、白糠町全域が釧路・白糠次世代エネルギー特区に指定され、ジメチルエーテルの研究・供給拠点の集積があり、夏涼しく冬期間晴れの日が続くという気候を活かし国内有数の太陽光発電所集積地でもある。
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