スポーツのまちづくり~合宿の里・士別から世界への挑戦~
- Kita no Michi 北海道 ドローン撮影
- 2024年7月19日
- 読了時間: 9分
更新日:2024年7月21日
スポーツと地方創生と私
<目次設定:①はじめに、②コンバインド協議の魅力と私、③士別市を舞台にした地方創生と私、④今後の野心について、⑤終わりに>
<はじめに>
■私は、湊祐介といいます。
これから「スポーツ」と「地方創生」について一つのテーマを設定している中で、地方の現状、地域の実情を踏まえながら、私ができる地域の活性化への道筋について一つの私なりの答えを皆様にご紹介していきたいと思います。
私は、1985年現北秋田市に生まれました。皆様の想像通り身近には雪がありました。
家族は、父と母、姉がいます。その家族の熱烈な応援、地域のスポーツに対する感謝の気持ちは持ち続けていますし、こうして、今回の書籍を刊行にするにあたり惜しみない協力をしてくれた現在の北海道士別市の皆様にも感謝の念に堪えません。
私はノルディック複合の選手として今でも大会に参加しております。
この地域にも、オリンピアンは大勢いますし、地域の大会には、スキージャンプ選手の高梨沙羅選手の名前を冠した大会も開かれています。
その士別市という土地で、ノルディック複合のプロスキーチーム結成までの道程と今後の未来への挑戦に向けて書き留めることで、道内の他の地域をはじめ、道外のスポーツでまちおこしをしている皆様へ私からの応援メッセージが届き、皆様の想いがきっと未来を変えていくと信じています。
まず、最初に簡単な自己紹介をいたします。
私は、2010年のカナダ・バンクーバーオリンピックと2014年のロシア・ソチオリンピックに出場しました。2010年大会では、団体戦のメンバーからは外れたものの個人ノーマルヒル及び、個人ラージヒルに出場しました。結果としては、前半のジャンプ(※ヒルサイズ140m)で87mを飛び34位につけ、後半の距離(10)では、前半のジャンプで1位のベルンハルト・グルーバー選手(オーストリア)と2分40秒差の34番目でスタートし、順位を8つ上げ26位の28分10秒0でゴールしました。金メダルのビル・デモング選手(アメリカ)とは2分37秒1差でした。
同じく個人ラージヒルに出場した日本人選手は、渡部暁斗選手が9位、小林範仁選手が27位、加藤太平選手が30位でした。
この夢の舞台である「オリンピック」で経験を積めたことで、次にやらなければいけないことが明確に見えてきましたし、次のオリンピックまでの山積みの課題をひとつずつクリアしていくことで、4年後のメダルへ向け新たな目標が出来上がりました。
この写真は、秋田県県民栄誉賞の引用記事になります。
続いての2014年のオリンピックのお話しです。
前回のバンクーバーオリンピックに続き、2回目のオリンピック出場となりました。
2月20日に行われたノルディック複合団体に出場し、前半のジャンプでは110.5メートルを記録し、後半のクロスカントリーでは、第2走で先行する選手らを追走し、5位入賞に貢献できました。自分では気づかないところでプレッシャーを感じていた部分もあり、今一度、自分の気持ちを整理して、このままでは終われないという気持ちを持っていましたし、それは、今でも強烈に焼き付いています。
このコンバインド競技を私が始めたきっかけは、1994年のリレハンメル五輪で、日本選手が世界を舞台に金メダル獲得したのを観てやりたいという気持ちを持ちました。
ですので、これからのスキー競技の盛り上がりは、私たち現役世代や高校生、大学生などのスキー競技を日本を背負う選手、そして、その幼稚園児、小学生、中学生などの競技人口を多さも、裾野の拡げ方が日本の今後の進退を左右する重要な要素の一つであると思っております。
私は、私自身の目で見てきたこの競技の特性や、日々の過ごし方などを振り返りながら、そして、今のこの地域を見据えながら、どのようにトレーニングを重ね、また、一個人として出来ること、また、未来への足取りを見つけていく、そのために私の考え方をまわりに示すことで、勇気や希望を見つけようと思いました。
「挑戦」この言葉は、とても勇気のいる言葉です。
スポーツをしていく上では、いつもライバルは自分自身です。
メンタルトレーニングも必須になります。
一般的に、スポーツと言えば、サッカーや野球、バスケットボールやバレーボール、陸上競技そして、スキー競技のように、競技人口の多寡が推移していきますが、この本を読むことで、スキー競技がもっと楽しくなり、そして、私とともに、世界を舞台に戦うスポーツ選手、個人的にはスキー競技でも、ノルディック複合選手になりたいと思う、時代の未来を担う選手の「希望」となるような道標になるように心がけ、本を書いております。
まずは、私が歩んできたスポーツ選手としての軌跡を振り返りながら、今後の動向について記載していきます。
<湊さん、小さいころからいままでのことをまとめてください。>
《北海道士別市を舞台にした地方創生と私》
北海道士別市にも地方創生に挑戦している方がいます。
私が、2021年4月入社した「イトイ産業」も先駆者的位置づけをしております。
北海道士別市は、1970年代から合宿の受け入れをしてきており、オリンピック金メダリストや実業団、学生など延べ500,000人以上もの選手・チームがきている地域です。
近年はドイツや韓国など海外チームの合宿地にも選出されています。
年間、士別市の人口よりも多い20,000人もの選手が訪れています。
詳細は、士別市のホームページをご確認ください。(QRコード)
士別市は、札幌市に次いでの行政面積を有しておりますので、広い大地があります。
北海道らしい雄大な景観もあります。北海道200名山の一つであり、希少なエゾナキウサギを見る事のできる天塩岳も、私のトレーニングコースの一つです。
その天塩岳から北海道第二の長流である天塩川が流れ、人造湖ではありますが、岩尾内湖・岩尾内水力発電ダムがあり、そのほとりには、ローラーコースがあり、まちなかにはジャンプ台がそびえ立っています。
(写真:雄大な天塩岳と岩尾内湖の写真)
市内には、陸上競技場の位置に、トレーニング施設も近隣に整備されておりますし、
道外の各地よりは気温も涼しく、高地トレーニングにも適しているので、合宿地としての魅力はあると思います。
(写真:士別合宿のトレーニングコースの写真など)
士別市の食資源についても、基幹産業が農業でありますので、魅力的な食資源に恵まれています。合宿の里という標ぼう以外にも、「羊のまち」や「サフォークランド士別」としてまちづくりを行ってきており、こちらも合宿の里と同様、1970年代からサフォーク羊が飼育されてきました。イギリス発祥のサフォーク種という、アニメを好きな方はわかると思いますが、頭が黒いため、パンダ羊ともいわれております。
そうした地域の魅力を詰め込んだ合宿者向けの「士別合宿マップ」も作成しております。特長は、地域の信仰の証でもある「巨木や巨石」、湧き水の名所でもある「不動の名水」、紅葉のおすすめ場所など、この地域で日頃からトレーニングをしている人にしか分からないおすすめスポットなどを掲載しております。
ぜひ、一度訪れてみてください。
(写真)
《今後の展望について》
今の私の最大の目標は、士別市からオリンピック選手を誕生させることです。現状のスキー界は少しずつ、人口減少の影響を受けながら衰退の道を歩んでいるように感じています。気候変動の影響もあり、雪山の少しずつ変わってきております。
このスポーツの知名度を上げていきたいですし、この業界に新しい取り組みを入れて行きたいと思います。
令和 年 月にAims(Athlete inovation makers shibetsu)という会社を立ち上げ、
ノルディック複合のプロスキーチームを発足しました。
先ずは、全日本選手権で日本一を目指しております。
具体的には、構想段階のものもありますが、
①アスリート×農業の取り組み②小規模のスポーツイベントの開催
③アスリート塾(ジュニア育成)
④アスリートに特化した食材加工品の生産などの取組を進めております。
優秀な選手のスカウトも、私自身大会に出場する中で行ってきております。
極端な言い方ですが、我々スキー選手はスキーしか出来ません。しかし、そのスキーを通して色々な事が出来ると思っています。様々な選手活動の形がありますが、選手である以上結果を出す事は当たり前の大前提で、それ+α何が出来るかってのが凄く大事な気がします。このノルディック複合競技に還元して盛り上げられるようなチームにしていきたいと考えております。
スポーツ庁の地方創生という取り組みの中で、いくつか実際に足を運び、お話を聞く中で、参考になりそうなことをピックアップしていきたいと考えております。
「まんが スポーツで地域活性化」事例集:スポーツ庁www.mext.go.jp
特集1 スポーツによる地方創生・まちづくりに向けた取組 原口 大志 - 観光文化【特集】…①「スポーツによる地方創生・まちづくりに向けた取組」「まちづくり」の実現に向けて「スポーツ」を最大限www.jtb.or.jp
①合宿(湊さん⇒ノルディック複合スキーチーム⇒挑戦物語)
スポーツによる地方創生、まちづくり(第3期スポーツ基本計画):スポーツ庁www.mext.go.jp
特集1 スポーツによる地方創生・まちづくりに向けた取組 原口 大志 - 観光文化【特集】…①「スポーツによる地方創生・まちづくりに向けた取組」「まちづくり」の実現に向けて「スポーツ」を最大限www.jtb.or.jp
スポーツと地方創生|スポーツビジネス|Deloitte Japan日本の地域・自治体様向けにも高品質なコンサルティングサービスを提供しております。持続的な地域活性化実現のためのシナリオ構築から実行まで、あらゆる場面をサポートし、日本のスポーツビジネスと地域経済に貢献いたします。www2.deloitte.com
スポーツと地方創生 - SSF BOOKS笹川スポーツ財団の「スポーツと地方創生」について掲載しています。www.ssf.or.jp
冬季オリンピック - Wikipediaja.wikipedia.org
north navi | 北海道の情報サイト NORTH NAVI -ノースナビ-北海道の情報サイト NORTH NAVI -ノースナビ-northnavi.jp
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